会社が破産の申し立てをすると裁判所は管財人を選定し、以降対外的な実務はその管財人が行います。
対外的な実務の一つに「売掛金の回収」があります。 会社が破産しても売掛金は一定程度残っているわけで、それが従業員の未払い賃金や債権者への配当になっていきます。
「売掛金の回収」は通常業務であればスムーズに行えますが、社内で経営破綻を伝え突然営業活動を停止した場合(このパターンが多いのでは無いかと思いますが)、売上伝票の整理が出来ておらず売上が確定してない場合があるかと思います。
私の場合、得意先が計算した売掛金の金額と 管財人が問い合わせた売掛金の金額が違うという事態が発生し、トラブルになりました。
理由は明確で、営業停止当日は、自分も動転しており「どうせ何もかも無くなってしまうのだから」と、当日と直近の売上金額をきちんと整理しないまま終わってしまったのです。

管財人と得意先との売掛金に関するやり取りは、破綻から1ヶ月以上過ぎてから始まりますので、こちらの伝票が整理されていなければ数字をたどることなど出来ません。
その頃には私の記憶も曖昧で伝票の存在もわからなくなり、担当された管財人には苦労をかけました。
会社の経営破綻などあってはいけませんが、万が一そんな事態になったとしたら 最終日や直近の納品書、売上伝票などは分かるところにまとめておく事をおすすめします。
私の経験上、伝票がありさえすれば後からどうとでも処理できます。
以上が会社が破綻したとき、「売掛金の回収」でトラブルを避けるヒントでした。 あなたの参考になりませんように。
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