社長に失業保険はない|倒産後に預金・保険で190万円確保した生存記録

生活費を工面するために預金通帳を精査 破産後の生活

会社が倒産すると、社長は後始末に追われながら、自身の生活費をどうやって確保するかという厳しい現実に直面します。従業員は失業手当が早い段階で支給されますが、社長にはそれがありません。

どうやって生きていくのか?今回は、私の倒産経験をもとに、失業保険が使えない理由と、生活を維持した具体策を赤裸々に語ります。あくまで私のケースですが、もし同じ状況にあるなら、一歩踏み出すヒントになれば幸いです。


1. 社長に失業保険はない!その理由と直面した衝撃

失業保険が受けられず困惑する様子

会社が倒産した後、従業員は雇用保険で失業手当を受けられますが、社長である私は対象外でした。この事実は、私にとって大きな衝撃でした。

「失業保険でしばらく生活できるかな?」と甘い考えを持っていたのですが、破産申し立てをお願いした弁護士に問い合わせたら即座に「役員はそもそも雇用保険に加入できません」との返事。給与明細を確認したら、確かに雇用保険料は引かれていませんでした。

なぜ社長は失業保険をもらえないのか?

理由はシンプルで、雇用保険は「雇用される労働者」が対象だからです。社長は「雇用する側」と見なされるため、最初から対象外なのです。

重要: 倒産を考える前に、社長は雇用保険がないことを大前提に生活費の準備を進める必要があります。私の場合、若干の蓄えがあったので数ヶ月はしのげましたが、なかったらと思うと今でもゾッとします。


2. 倒産後の生活費を確保した「リアルな」方法

生活費を確保するための節約や資金管理のイメージ

蓄えがあったとはいえ、先が見えない状況での生活費確保は大問題でした。私が実際に実行した具体的な方法をお話しします。

普通預金・定期預金の掘り起こし

まずは全ての通帳をチェックしました。カードの支払い用に分散させておいた預金や、すっかり忘れていた定期預金まで、細かく掘り起こした結果、いくつかの口座で合計100万円を確保。この小さな積み重ねが、当面の食費や雑費をカバーする命綱となりました。

保険の返戻金活用と「管財人に怒られた」失敗談

昔加入していた積立型の生命保険を解約し、解約返戻金が約90万円ありました。これは大きな助けになりましたが、ここで致命的な大失敗をしました。

【私の過ち】
私は管財人に相談せず、勝手に解約手続きを進めてしまったのです。後から管財人に「なぜ相談なしに財産を処分したんですか!」と強く叱責されました。破産手続き中の財産処分は、財産隠しを疑われる可能性があるため、絶対にやってはいけない行為です。

皆さんは必ず、弁護士や管財人に事前相談してください。 手続き自体は保険会社に連絡すれば比較的簡単ですが、破産手続き中の財産の扱いは非常に複雑です。例えば、現金は99万円まで自由財産として残せますが、預金や保険解約返戻金は別の扱いになる場合があります。この点も含めて、専門家に相談するのが最も安全です。

細かい節約の積み重ねがメンタルを支える

  • クレジットカードのポイントを現金化(約1万円)
  • 使っていないサブスク(動画配信サービスやジムなど)を即解約(月1万円節約)
  • 家にある不用品をフリマアプリで売却

こうした小さな工夫一つ一つが、金額以上に「自分で生活を立て直している」という精神的な支えになりました。


3. 仕事探しで重視した「人間関係のリセット」

オンラインでの求人検索や履歴書作成の様子

手続きが落ち着き始めたら、いよいよ再就職活動です。ここで最も重要視したのは「元の人間関係を断ち切る」ことでした。

地域・業界の選別で精神的な安全を確保

以前の取引先や同業者と顔を合わせる精神的なリスクを避けるため、求人候補を慎重に選別しました。

  • 以前の事業エリアから意図的に離れた地域
  • 全く違う業界の求人(異業種への転職)
  • 企業規模の違う会社(大手→中小、中小→大手など)

この選別作業は時間がかかりますが、過去と決別し、新しい生活に集中するための必要不可欠なプロセスだと感じています。

ハローワーク vs 民間求人サイトの使い分け

媒体特徴と活用法
ハローワーク地域を絞った検索ができ、知らない仕事を発見しやすい。キャリアコンサルタントによる履歴書添削や面接対策も無料で受けられるため、基本は押さえておくべき。
Indeedなどの民間サイト多様な求人が自動的に提示されるため、自分では思いつかなかった職種にも出会える。ハローワークとの使い分けで、選択肢が格段に広がった。

4. 倒産手続きの忙しさと「メンタル維持」のコツ

ストレス解消やメンタルケアをイメージした画像

倒産後の2ヶ月間は、想像以上に管財人からの対応で忙殺されます。財務書類の提出、売掛金の確認、社労士との打ち合わせなど、連日の事務作業で再就職活動は常に中断されがちでした。

こんな状況だからこそ、メンタル維持は最優先事項です。

自分を甘やかす戦略:必要経費と割り切る

罪悪感はありましたが、「メンタル維持のための必要経費」と割り切って、自分を甘やかす時間を作りました。

  • 資金は限られているが、たまにはちょっと贅沢なものを食べる
  • 普段は買わない良いお酒を購入する
  • 「自暴自棄にならないための必要な手段」と自分を許す

この「自分甘やかし作戦」で、心が完全に折れるのを防げました。

ドラッグストアの薬剤師に相談する

眠れない、不安が強いといった症状について、私はドラッグストアの薬剤師に相談しました。心療内科に行くハードルが高い場合でも、薬剤師は症状に合わせた漢方薬などを提案してくれます。手軽に心のケアを始める有効な一歩でした。


より詳しく知りたい方へ:関連体験記事のご案内

私の具体的な経験や、専門的な手続きについて掘り下げた記事もございます。ぜひ次のステップにお役立てください。


まとめ:何とか乗り越えた私のケース

社長に失業保険がないという現実を突きつけられても、預金通帳の掘り起こし、保険の返戻金、細かい節約、そして新しい求人サイトの活用で生活費は確保できます。

重要なポイントを再確認します:

  1. 保険解約や財産処分は、必ず管財人に事前相談(私みたいに怒られないために)
  2. ハローワークと民間サイトの使い分けが効果的
  3. 知り合いと会わない地域・業界選びも精神的な安全を保つために大切
  4. メンタル維持のための「自分甘やかし」も、必要な経費

私は今、倒産の経験を活かして新しい道を模索しています。倒産は辛い経験でしたが、そこで学んだことは必ず次の人生に活かせます。あなたも、どんな状況でも必ず一歩踏み出していきましょう。


※注意事項
この記事は私個人の体験談です。破産手続きや財産処分については、必ず弁護士や管財人にご相談ください。個々の状況によって対応は大きく異なります。

新しいスタートに、栄養面からのサポートを

人生の新しいステージでは、生活習慣を見直す良い機会でもあります。オートファジーは、ポリフェノールやアスタキサンチンなど話題の成分を配合したサプリメント。赤ワイン由来成分やお米由来エキスなど、食事では摂取しにくい栄養素を手軽に補えます。新生活の栄養管理の一環として、検討してみてはいかがでしょうか。

※個人の感想です。効果には個人差があります。持病をお持ちの方は医師にご相談ください。

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