自己破産の流れと99万円の自由財産について:開始決定

自己破産の流れと自由財産:開始決定を経験して 破産・倒産手続き

先日、裁判所から私の自己破産における開始決定が出されましたので、今回はそのお話をします。 私の人生で大きな試練となる自己破産、何故私がここに至ったのかというと、私が経営していた会社が破産し、私は会社の連帯保証人になっていたからです。

自己破産の開始決定とは?私の経験談

自己破産に至った背景

私の会社が負った債務は膨大で、個人ではとても返済できる額ではありませんでした。 会社の債務に対して連帯保証人になっていた私は やむを得ず自己破産することとなりました。

開始決定の意味とプロセス

今回、自己破産の「開始決定」が出されたと言いましたが、そもそもこの「開始決定」とは何かについて説明します。 負債を返済できないと思った人は弁護士を介して裁判所に自己破産の申し立てをします。

裁判所がこの申し立てを受け取った時点で、自己破産の決定かというとそうではありません。 裁判所は申し立てがあった個人の持っている財産と負債を比べて、返済は不可能だと判断した時に、自己破産の開始決定がなされるわけです。

自己破産の流れと自由財産:開始決定を経験して

破産手続きの流れと免責許可決定

そして、破産の開始決定が出されると「破産」が確定したのかというと、そうではありません。 

そこから管財人が選定され、破産手続きが始まります。個人の財産を債権者に分配し、裁判所が破産手続きの終了を決定し、債権者から異議がなければ免責許可決定が下され、自己破産が完了します。

そのため、申し立てから破産の完了まで長い期間かかります。 

私の場合、まず申し立てをしてから開始決定が出るまでに30日以上かかりました。

破産手続きの具体的なステップ

管財人とのやり取り

開始決定の10日ほど前に、弁護士から「預金口座の資金を生活費として引き出しておくように」との指示がありました。これは、口座残高が破産財団に含まれる可能性があるためで、口座に数字が残っていると1円単位まで換価の対象になり得ます。 

自己破産の流れと自由財産:開始決定を経験して

預金の引き出し指示と注意点

私はその日から急いで銀行に行き、預金を引き出して回りました。 数十万円の現金を持ち歩くのが不安だったのを思い出します。

この件は、不適切な引き出しが財産隠匿とみなされるリスクがあるため、弁護士の指導のもと慎重に対応しました。

自由財産99万円のポイントと疑問

開始決定の当日に、管財人の弁護士事務所に行って打ち合わせをしました。 当日は自分の預金通帳を全て記帳してから提出し、ネットバンキングについてもサイトから入出金の履歴を出します。

自由財産とは?評価のタイミング

自己破産したら財布の小銭まで持っていかれるのか?というと、そうではありません。 法律では自由財産といって、最低限の生活費を残して良い事になっています。

これは、現金で99万円までとされているのですが、この金額がいつの時点での手持ちなのかというのをネットで調べてもなかなか出てきませんでした。

実はこれは自己破産の開始決定「当日に所持」している財産を対象とします。

私は会社の破産申立をした時点で、個人の現預金が200万円くらいありました。 なので、自己破産して財団に組み込まれるお金が100万円くらい出ると落胆していたのです。

しかし私の場合はたまたま、自己破産の申し立てを会社の破産開始決定から概ね3ヶ月後に行いましたので、自己破産の開始決定がでるまでにはトータルで4ヶ月くらいかかりました。 そのため、手持ちの現金は生活費に消えていき、残金は100万円を切るくらいになったのです。 

自己破産の流れと自由財産:開始決定を経験して

自由財産の厳密性と注意すべきリスク

もう1つ疑問に思っていたのが、自由財産99万円の厳密性です。 どこまで厳しくチェックされて、いくら単位で破産財団に組み込まれるかということですが、今回のわたしの経験ではそこまで厳密ではなさそうと感じました。

預金通帳は全てチェックされますので、概ね持っていた財産は分かってしまいますが、現金の出入りまで厳しくはチェックされません。 

そのため、自由財産として認められる99万円を超える金額がある場合、日常生活に必要な範囲での使用は認められることがあります。 

財産隠匿が免責に与える影響

しかし、不自然な出費や意図的な財産の散逸は免責不許可の対象となる可能性があるため、注意が必要です。

数百万とかそれ以上の現預金があると判断されれば、換価の対象になります。 これを資金を逃がす意図で家族に渡したり、他人に振り込んだりというのは悪質とみなされ、厳しく調査されて免責が認められない可能性があります。

要は、辻褄が合わないとダメです。

自己破産の流れと自由財産:開始決定を経験して

自己破産を進めるためのアドバイス

ということで、私の自己破産が開始決定されたという話と、自由財産99万円について私の見解を述べました。 今回の話は私の経験ですので、また違った条件であれば別の結果もあろうかと思います。 

再スタートに向けての心構え

自己破産は人生の再スタートを切るための重要な手続きです。信頼できる弁護士に相談し、適切な手続きを進めることで、不利益を最小限に抑えてください。また、財産の取り扱いについては、必ず専門家の指導のもとで慎重に行動することをお勧めします。

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