破産を選んだ私を10年支えたコンサルタント|資金繰り危機で頼れる相手の条件とは

コンサルタントと経営者の対話シーン 経営・資金繰り
Depressed man meets up with a psychologist

記事の前提と重要なお願い

【元社長の告白】:私は製造業で20年経営し、最終的に破産を選択した元社長です。10年間同じコンサルタントと契約し、資金繰り改善から最後の破産手続きまで支援を受けました。この実体験が、経営危機に直面している方の一つの判断材料になれば幸いです。

🚨重要なお願い:🚨

この記事は個人の体験談と教訓であり、専門的なアドバイスではありません。具体的な資金繰り、法的手続き、または金融機関との交渉に関する判断は、必ず弁護士や税理士などの専門家にご相談ください。


経営者が破産を決意した時、最初に連絡した相手の役割

古くから付き合いのあるコンサルタント

誰にも言えない「経営者の孤独」が深まる現実

経営が厳しくなってくると、経営者の孤独は本当に「半端ない」レベルになります。従業員に給料を上げられず、経費削減を厳しく言わなければならない。社内では誰にも弱音を吐けない状況で、「同じ目線で話せる相手」がいることの価値は、実際に経験した人でないと分かりません。

破産を決意したその日、私が家族でも銀行でもなく、まず電話したのは10年契約していたコンサルタントでした。もはや「助けてもらおう」という気持ちはなく、ただ「状況を共有できる、客観的な第三者」が欲しかったのです。

最後の相談:客観的なデータが導いた重い決断

コンサルタントは会社継続を提案しましたが、私が用意した資金繰りデータが現実を突きつけました。

  • 今月: 無理をすれば乗り越えることは可能
  • 来月: 物理的に無理
  • その先: 昨年のデータから見て、さらに厳しい状況が待っている

長年の延命策で疲弊し、「ここを超えてもまた同じことの繰り返し」だと感じていました。長年の付き合いだからこそ、客観的なデータに基づき冷静に破産という結論を受け入れることができました。


破産手続きのリアル:コンサルタントの「経験値」の価値

経験値を表すたくさんの道具

感情的な期待を捨て、現実と向き合う準備

彼は倒産専門ではありませんでしたが、「経験上こうです」というアドバイスが非常に的確でした。

  • 自己破産は不可避であること。
  • 自宅の維持も困難になること。
  • 覚悟すべき現実的なレベルの明確化。

これらの情報により、私は感情的な期待を持たずに、現実と向き合う準備ができました。最後に彼は「早めに弁護士に相談しましょう」という結論を導き、私の気持ちは「会社の最後を看取ってもらった」という感謝で満たされました。

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倒産を決意した多くの経営者が陥る判断の遅れについて。


元社長が語る、コンサルタントの「得意分野」と「限界」

【大成功だった点】資金調達・銀行交渉での具体的サポート

最も助かったのは、銀行交渉前に具体的な質問事項を一緒に整理してくれたことです。経営者は感情的になりがちですが、事前に準備した論理的な質問のおかげで、建設的な話し合いができました。

具体的サポート例:

  • 「現在の与信枠の見直し可能性はありますか?」
  • 「返済条件変更(リスケ)の手続きについて教えてください」
  • 恒久的な借入先(政府系金融機関など)の紹介

特に支払いを遅らせる優先順位付けや、カードキャッシングなどの緊急資金調達法に関する提案は、他のコンサルタントでは言えない「生々しい現実論」でした。綺麗事だけでは経営危機は乗り越えられないことを彼は理解していたからです。

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危機時の資金繰り手段の一つとして、私が実際に選択した経験。

【限界があった点】営業戦略・売上向上のアドバイス

限界を感じるコンサルタント

一方で、売上を上げるための営業戦略アドバイスは正直「ピントがズレていた」というのが実感です。資金繰りのプロであっても、業界特有の営業手法や顧客心理については、やはり現場の感覚に勝るものはありませんでした。

教訓: コンサルタントにも得意・不得意があります。資金危機の時は「資金のプロ」に相談すべきだと私は考えます。営業戦略は別の専門家に相談するか、社内で検討する方が現実的かもしれません。


【実践編】経営危機で本当に頼れるコンサルタントの探し方

1. 「資金繰りの実務経験」を最優先する

営業戦略や事業戦略よりも、まず資金ショートを防ぐことが最優先です。

  • 確認してみてほしいポイント:
    • 銀行交渉の同席経験はあるか?
    • リスケジュール交渉の実績は?
    • 緊急時の資金調達手段をどれだけ知っているか?

2. 「人間性」と「信頼性」を重要な選定基準とする

良き相談相手

10年間信頼できた最大の理由は、純粋に会社のことを考えてくれる姿勢でした。

  • 見極めてほしいポイント:
    • 初回相談で「絶対に大丈夫」などの根拠のない楽観論を言わないか。
    • 現実を受け入れつつ、建設的な提案をしてくれるか。
    • 契約を急がせず、まず状況把握に時間をかけるか
    • メンタル面でのサポートも視野に入れているか。

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私が過去に経験したコンサルタント選びの失敗から、遠回りしないための教訓。

3. 費用対効果を考慮した段階的活用

  • 初期段階: 商工会議所の専門家派遣制度(低コストまたは無料)、中小機構の派遣事業など、公的制度を活用し、まず状況を整理する。
  • 深刻化の段階: ある程度の費用をかけても、信頼できる専門コンサルタントと契約し、継続的なサポートと精神的支柱としての役割を期待する。

まとめ:危機は「一人で抱え込むもの」ではない

色々なコンサルタント

経営者は本来孤独なものですが、危機の時にまで一人で抱え込む必要はない、と私は痛感しています。適切なコンサルタントは、専門知識だけでなく、経営者の心の支えにもなってくれます。

私の場合、最終的には破産という結末でしたが、10年間のサポートがあったからこそ、冷静な判断ができました。もし今、経営危機に直面している方がいるなら:まずはお近くの商工会議所などの公的機関に相談し、必要に応じて信頼できるコンサルタントとの長期的な関係構築を検討してください。


資金繰りの選択肢を知っておくことの大切さ

債権者集会を経験して改めて思うのは、「もっと早く手を打てなかったのか」ということです。

私は当時、資金繰りに困った際にファクタリングという仕組みをよく知らず、結果的にクレジットカードのキャッシングに頼ってしまいました。

もしその時に今の知識があれば、違う選択をしていたかもしれません。

もちろん、ファクタリングが万能の解決策ではありませんし、手数料も決して安くありません。しかし「選択肢として知っておく」ことは重要だと思います。

同じように資金繰りで悩む経営者の方に向けて、私が後から調べた情報をまとめた記事があります:

👉 元経営者が選ぶファクタリング7社比較|資金繰りで悩んだ私が調べた情報まとめ

👉 個人事業主・フリーランスにおすすめのファクタリング5社比較

⚠️ この記事も専門家の監修は受けていません。利用を検討される場合は、必ず税理士・会計士等の専門家にご相談ください。

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