はじめに
今回は、先日の管財人との打ち合わせで私が実際に経験した「資産隠しを疑われる行為」と、自己破産前後で絶対に注意すべきポイントについてお話します。
実は、自己破産の手続きで管財人と打ち合わせをした際に、思わぬ指摘を受けて冷や汗をかいてしまいました。なんと、家族が先回りして保険の見直しをしてくれていたことや、定期預金を解約していたことが「資産隠しを疑われる行為」として管財人から厳しく注意されたんです。
「え、そんなことまで?」と驚いたんですが、考えてみれば管財人の立場からすれば当然のことなんですよね。この経験から学んだ教訓や、同じような状況の方が注意すべきポイントをまとめましたので、参考にしていただければ幸いです。

実際に管財人から指摘された行為
家族による保険の見直し・解約
私の収入が大幅に減ることが確実になった時点で、家族が家計を見直してくれました。その中で、月々の支払いが重い生命保険や医療保険の見直しや解約を行ったんです。
家族としては「収入が減るんだから、固定費を削らなきゃ」という当然の判断だったわけですが、これが管財人から見ると「破産前に解約返戻金を手に入れようとしている」と映ってしまったんですね。
管財人からは「なぜ事前に相談してくれなかったのか」「保険の解約返戻金はどこに行ったのか」と厳しく問い詰められました。幸い、解約返戻金は大した額ではなく、生活費に充てられていたことが通帳で確認できたので問題にはなりませんでしたが、ヒヤヒヤしました。
定期預金の解約
これも同じような話で、将来的な生活費の不安から定期預金を解約していました。金額的にはそれほど大きくなかったんですが、管財人からは「定期預金の解約もやめておいてください」と細かく注意されました。
管財人の立場からすれば、破産申立て前に財産を隠そうとしていると疑われても仕方ない行為だったんですね。結果的には、生活費として使用していたことが家計簿や通帳で証明できたので大きな問題にはなりませんでしたが、「事前に弁護士に相談してほしかった」と釘を刺されました。

絶対にやってはいけない行為
私の経験を踏まえて、自己破産前後で絶対にやってはいけない行為をまとめてみました。
財産の移転・隠匿
- 家族名義への財産移転:自分名義の財産を配偶者や子供名義に移すのは、完全に資産隠しとみなされます
- 現金の隠匿:タンス預金にしたり、金庫に隠したりするのもNGです。管財人は想像以上に細かく調査します
- 高額商品の購入:現金を高額な商品に変えて隠そうとするのも危険です。宝石、貴金属、美術品などの購入は厳しくチェックされます
金融取引関連
- 口座からの大量現金引き出し:私の場合は弁護士の指示で引き出しましたが、自己判断での大量現金引き出しは要注意です
- 新規借入れ:破産を前提とした借入れは詐欺的行為とみなされる可能性があります
- クレジットカードの現金化:これは完全にアウトです。免責不許可事由に該当します
- 投資商品の解約・売却:株式や投資信託の解約も、事前相談なしに行うと問題視される可能性があります
契約関連
- 生命保険・損害保険の解約:私の家族がやってしまった件ですね。解約返戻金がある保険の解約は要注意です
- 不動産の売却・贈与:不動産を家族に贈与したり、相場より安く売却したりするのは資産隠しとみなされます
- 賃貸契約の名義変更:家族名義に変更することで家賃負担を軽く見せようとするのも問題です

判断に迷ったときの対処法
弁護士への相談タイミング
何か行動を起こす前に、必ず弁護士に相談することが重要です。私の場合、何も知らずに保険の解約などを進めてしまい、大失敗でした。
管財人への事前相談
管財人が決まった後は、少しでも疑問に思うことがあれば事前に相談することをお勧めします。後から「なぜ相談してくれなかったのか」と言われるより、事前に相談した方が印象も良いです。
記録を残すことの重要性
私が助かったのは、ほとんどのお金の流れを通帳から拾えたことです。お金の流れが明確に分かる記録があれば、疑いを晴らすことができます。
管財人との上手な付き合い方
管財人の役割を理解する
管財人は債権者の利益を守るのが仕事です。私たちの味方ではありません。でも、敵でもありません。淡々と職務を遂行している人だと理解しましょう。
正直に話すことの重要性
隠し事をしても必ずバレます。最初から正直に話した方が、結果的に信頼を得られます。
弁護士を通じたコミュニケーション
直接管財人と話すよりも、弁護士を通じて話した方がスムーズに進むことが多いです。
家族への影響と対策
配偶者が注意すべきこと
配偶者は「家計を守ろう」という気持ちから行動しがちですが、破産手続き中は普段とは違う基準で判断されることを理解してもらいましょう。
子どもへの影響
教育費や生活費は必要な支出として認められますが、突然高額な教育費を支払ったりすると疑われる可能性があります。

グレーゾーンの行為と判断基準
生活に必要な支出の範囲
生活費はどこまでOK?:食費、光熱費、家賃などの基本的な生活費は当然認められます。ただし、突然食費が月10万円とかになっていると「なんで?」と聞かれることになります。
私の場合、破産申立て前に外食が増えていた時期があったんですが、「ストレスで外食が増えた」と正直に説明したら特に問題視されませんでした。
医療費や介護費用:これは基本的に必要な支出として認められます。ただし、突然高額な自由診療を受けたりすると疑われる可能性があります。
冠婚葬祭費用:常識的な範囲であれば問題ありません。ただし、ご祝儀で10万円とか包んでいると「なんでそんなに?」と聞かれるかもしれません。
判断に迷った時の行動指針
私が管財人とのやり取りで学んだのは、「迷ったら聞く」ということです。後から「なんで勝手にやったんだ」と言われるより、「これやってもいいですか?」と事前に聞いた方が絶対にいいです。
トラブルになった時の対処法
疑いをかけられた時の対応
私の保険解約の件もそうでしたが、疑いをかけられた時は慌てずに以下の対応を取りましょう:
- 弁護士にすぐ相談:自分で説明しようとせず、まず弁護士に相談
- 証拠を集める:通帳、レシート、契約書など、お金の流れが分かる資料を準備
- 正直に説明:隠し事をしても必ずバレるので、最初から正直に話す
免責に影響する可能性
管財人から厳しく指摘されても、それが直ちに免責不許可につながるわけではありません。ただし、明らかな財産隠し、虚偽の説明を重ねる、調査に協力しない、同じような行為を繰り返すような場合は要注意です。
私の場合は、きちんと説明できたので特に問題になりませんでしたが、ヒヤヒヤしたのは確かです。

まとめ:私が学んだ教訓
私の経験から言えることは、自己破産の手続きが始まったら「バタバタしちゃいかん」ということです。普通の生活感覚で「節約しよう」「無駄を省こう」と思って行動すると、それが資産隠しと疑われる可能性があります。
特に重要なのは:
- 何かする前に必ず弁護士に相談する:保険の見直し、預金の解約、大きな買い物など、「これくらい大丈夫だろう」という自己判断は危険
- 管財人には正直に話す:隠し事はすぐにバレる。最初から正直に話した方が印象も良い
- お金の流れを記録に残す:家計簿、レシート、通帳記録など、疑いをかけられた時の証拠になる
- 家族にも注意点を共有する:家族の「善意」が裏目に出ることもある。事前に相談してもらうよう伝える
- 管財人の立場を理解する:敵でも味方でもなく、職務を遂行している人。債権者の利益を守るのが仕事
自己破産は人生の再スタートを切るための手続きです。変な疑いをかけられて手続きが長引いたり、最悪の場合免責が認められなかったりしないよう、慎重に進めていきましょう。
私もまだ手続きの途中で、これから免責許可決定を待つ段階です。同じような状況の方々と一緒に、新しいスタートラインに立てるよう頑張りましょう。
何か疑問や不安がある方は、必ず専門家に相談してくださいね。一人で悩まずに、適切なサポートを受けながら進めていくことが大切です。
※重要な注意事項 この記事は筆者の個人的な体験に基づくものです。自己破産の手続きは個別性が高く、同様の対応が全てのケースに適用できるとは限りません。実際の手続きについては、必ず弁護士等の専門家にご相談ください。
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