【体験談】自己破産でNISA投資信託は没収?|自由財産の線引き

資産が減っていくイメージ 破産後の生活・再出発
Female Asian stock market analyst facing failure losing profit reaching down limit

この記事について

この記事は私個人の自己破産体験談です。法的な助言ではありませんし、状況は人によって大きく異なります。同じような状況の方は、必ず弁護士や司法書士などの専門家にご相談ください。

会社倒産から自己破産を経験した私が、実際に楽天証券の投資信託10万円を没収された時の体験談をお話しします。「投資信託くらい大丈夫だろう」と思っていた私の甘い考えが、どれほど間違っていたかを痛感した出来事でした。


NISA口座の投資信託10万円が消えた瞬間の衝撃

落胆する男性

私は楽天証券のNISA口座で毎月コツコツと投資信託を積み立てており、破産手続きを始める時点で約10万円分ありました。これはスマホの買い替え資金として始めたもので、実際に一度はそれで新しいスマホを購入することができていました。「ローンで買って利息を払うより、事前に積み立てておく方がお得」という考えで、完全に貯金感覚だったのです。だからこそ「NISAは国が推奨する制度だし、実用的な目的の貯金みたいなものだから大丈夫だろう」と楽観的に考えていました。

しかし、破産管財人との面談で現実を突きつけられました。

「NISA口座の投資信託は解約して、破産財団に組み入れます」

この一言を聞いた時の衝撃は今でも忘れられません。「NISAは国が推奨している制度なのに!」という気持ちでしたが、管財人の方は淡々と説明されました。

管財人から説明されたのは、NISA口座であっても投資信託や株式は「経済的更生に必要ではない財産」とみなされるため、破産手続きでは換価(現金化)されて債権者に分配される、ということでした。私の場合、NISA口座に預けていた投資信託は破産手続き開始時点で時価評価され、すべて没収対象となったのです。


破産管財人から教わった自己破産で残せる「自由財産」の現実

勉強するビジネスマン

面談の中で、管財人から自己破産の仕組みについて詳しく教えてもらいました。私はそれまで「自由財産」というものをよく理解していませんでした。

管財人の説明によると、自己破産では借金がゼロになる代わりに価値のある財産は債権者に分配されるが、破産後の生活再建のために「自由財産」という手元に残せる財産があるということでした。

自己破産で残せる自由財産とは

具体的には:

  • 現金99万円以下(紙幣や硬貨で持っている分)
  • 生活に必要な衣服や家具などの差押禁止財産
  • 破産手続き開始後に得た収入や財産
  • 裁判所の判断で認められる場合の拡張分(20万円以下の車など)

ただし、ここで衝撃だったのは**「投資信託や株式は原則として自由財産に含まれない」**という事実でした。


iDeCoが保護されるのに対し、NISAが没収される違いを知って更に落胆

私はNISA以外にも「iDeCoもやっておけば良かった」と後悔しました。管財人から「個人型確定拠出年金であるiDeCoは確定拠出年金法に基づいて運用されており、差押さえを禁止する条文があるため、基本的には保護される」と教えてもらったからです。

「同じ国の制度なのに、なぜこんなに扱いが違うんだろう」と思いましたが、管財人からは「iDeCoは老後資金の確保が目的で法的に保護されているが、NISAは投資の税制優遇制度なので扱いが異なる」と説明されました。ただし「iDeCoでもすでに現金化している場合は別」という注意点も付け加えられました。

NISAとiDeCoの自己破産における違い

制度自己破産での扱い理由
NISA没収対象税制優遇制度であり、法的保護規定なし
iDeCo原則保護される確定拠出年金法で差押え禁止

自己破産で没収される財産|投資信託以外の対象

自由財産と没収財産の仕分けのイメージ

管財人との面談で、投資信託以外にも没収される財産について教えてもらいました。私の場合は該当するものが少なかったのですが、一般的には以下のようなものも対象になると説明されました:

  • 不動産(自宅や土地で価値があるもの)
  • 高額な動産(20万円を超える車や貴金属など)
  • 預貯金(20万円を超える銀行預金)
  • 退職金の見込み額の8分の1相当
  • 投資型保険の解約返戻金

特に印象的だったのは「家族名義の財産であっても、実質的に本人の財産と認められる場合は対象になる可能性がある」という話でした。破産直前の名義変更は財産隠しと見なされるリスクが高いとも教えてもらい、ゾッとしました。


破産管財人との面談で感じた緊張感と徹底した財産調査

破産管財人との面談は、弁護士と一緒に管財人の事務所を訪問する形で行われました。正直、とても緊張しました。

面談では主に財産状況、債権者の詳細、破産に至った経緯について質問されましたが、投資関係では特に詳しく聞かれました:

  • 「現在保有している投資信託の詳細を教えてください」
  • 「NISA口座は開設していますか?」
  • 「過去の証券取引はどの程度ありますか?」
  • 「投資を始めた時期と理由は?」

管財人の調査能力は想像以上

私は隠すつもりはありませんでしたが、管財人の徹底的な調査能力についても教えてもらいました。銀行口座の入出金履歴、証券会社への取引履歴照会、信用情報機関での確認など、想像以上に詳細な調査が行われるそうです。

**「財産を隠しても必ずバレます。それよりも正直に話していただいた方が、手続きもスムーズに進みます」**という管財人の言葉が印象に残っています。


今振り返って思うこと|事前の専門家相談の重要性

専門家のアドバイスを受ける

破産手続きを通じて痛感したのは、事前に専門家に相談することの大切さでした。私は「NISAは国が推奨する制度だから大丈夫」「少額だから問題ない」「投資信託は貯金みたいなもの」という思い込みで、深く考えずに手続きに入ってしまいました。

もし事前に弁護士に相談していれば、どの財産が没収されるかを把握できたでしょうし、場合によっては個人再生など他の債務整理方法も検討できたかもしれません。

管財人からは「投資信託や株式は『経済的更生に必要ではない』と判断されるため、自由財産の拡張が認められる可能性は低い」とも説明されました。私の場合、わずか10万円でしたが容赦なく没収されました。


同じような状況の方へのメッセージ

私の体験談が、同じような状況の方の参考になれば幸いです。ただし、繰り返しになりますが、破産手続きは個人の状況によって大きく異なります。

私が学んだ教訓

一番の教訓は**「国の制度だから安心」という思い込みの危険性**でした。NISAのような税制優遇制度でも、破産手続きでは別の扱いになる。そして何より、事前に専門家に相談していれば、こうした現実を理解した上で適切な選択ができたはずです。

証券口座をお持ちの方は特に、自己破産を検討される際は必ず弁護士や司法書士に事前相談されることを強くお勧めします。正直な申告と適切な手続きで、私のように新しいスタートを切ることができるはずです。


重要な注意事項

この記事は私個人の体験談であり、法的な助言や一般的な情報提供を目的としたものではありません。自己破産や債務整理については、必ず弁護士や司法書士などの専門家にご相談ください。状況は人によって大きく異なりますので、専門家の判断に従ってください。

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