倒産した社長の日常とメンタル ~あの朝から、誰とも会えない日々~

朝起きて窓を見上げる女性 破産後の生活

会社が倒産した社長の生活や心境って、どんなものだと思いますか? 私の経験をもとに、倒産直後の日常とメンタルの揺れを振り返ります。個人的な話ですが、誰かの参考にならないことを祈りつつ、書いていきます。

1. Xデー翌朝:無職になった社長の新たな日常

長年会社を経営していると、取引先や知人の会社が倒産する悲しい場面に遭遇します。

「あの社長、今どんな生活してるんだろう」と心配したものですが、頭に浮かぶのは「行きたくない向こう側」というぼんやりしたイメージ。

まさか自分がそっち側になるとは、薄々予想してましたけどね。

椅子に座って落ち込む女性

Xデー――社内外に倒産を伝えた日の翌朝、私は実質「無職」になりました。ドラマみたいな「あぁ、やってしまった!」という感情はなく、目の前に山積みの後始末を「片付けなきゃ」と淡々と考えるだけ。

長年「会社にいる時間>自宅」の生活だったのが、突然「朝起きても行く場所がない人」に。生活リズムがガラッと崩れ、まるで「居候」みたいな居心地の悪さでした。

2. 部屋を事務所に:倒産後のバタバタした日々

まず始めたのは、部屋の模様替え。倒産後の事務作業が大量に発生するので、自分の部屋を「臨時事務所」にする必要がありました。

会社からパソコン一式とプリンターを持ち帰り、セッティングに数日。パソコン作業は趣味でもあるので、SSDを抜いたり組み立て直したり、効率的な環境を整えるのは少し楽しかった。

パソコンの作業机

とはいえ、ただの後始末。何の前進もない作業ですが、これを終わらせないと次に進めません。

Xデーから1ヶ月は特に忙しかった。弁護士、社会保険労務士、管財人からの電話が毎日。資料を作ってはミスでやり直し、バタバタと動く。

忙しすぎて「自己破産を控えた可哀想な元社長」なんて自覚する暇もなかったですね。

3. 生活リズムの変化:家での居場所探し

生活リズムも大きく変わりました。それまで4時半起床だったのが、6時半や7時までダラダラ寝るようになる。すると、朝食やトイレで家族とバッティング。

家での自分の立ち位置が分からなくなり、構成員としての「地位」も下がりまくり。居心地が悪いので、掃除や片付けをやってなんとか居場所を確保。

家族からのご下命をこなすうちに、それが「自分の仕事」に変わって、ちょっとやる気が出てきたりもしました。

4. 「今のお気持ち?」が重すぎる:人との関わりを避けた日々

忙しさで気を紛らわしていても、メンタルは確実にやられていきます。特に辛いのが、人と会うこと。倒産直後、仲間や知人から「飲みに誘おう」と連絡が来ると、ありがたいけど会える状態じゃない。

パブで仲良くビールを飲む様子

知り合いの会社が倒産した時、声を掛けるなんて痛ましくてできなかった私。野次馬みたいになりそうで、怖かった。でも、逆の立場になると、気にかけてもらえるのは心強い。

ただ、倒産作業で気忙しいし、「これからどうするの?」なんて聞かれても答えられない。だから、人に会えませんでした。

近所のおじさんからの「あんたのとこも大変やそうやねぇ」なんて慰めも、素朴な質問が重すぎる。「いつか会社再開するの?」(無理です)、「せめて家が残って良かったねぇ」(たぶん無くなります)。

悪意はないのに、「はぁ」だとか「いや~」だとか生返事しかできない。ビール片手に話したい気持ちはあるけど、お先真っ暗な状態で、倒産直後は「一人にしといて」が本音。

メンタルがボロボロで、卑屈になって、誰とも会いたくないんです。

テーブルで一人思い悩む人

5. 先の見えない日々:いつか人に会える日を夢見て

今、倒産から数ヶ月経ちましたが、まだ何も変わらない。会社と個人の処理が終わり、生活が安定して、収入がしっかり確保できたら、ようやく人に会える日が来るのかな。それまでは、誘いを申し訳なくお断りするしかないですね。

終わりに:あなたの参考になりませんように

倒産した社長の生活は、淡々とした後始末と、居心地の悪い日常、そしてメンタルの揺らぎの中で過ぎていきます。家族の家での小さな役割や、作業環境を整えることに少し救われたり。でも、人と会うのはまだ怖い。あなたの参考にならないことを、心から願います。

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