経営計画書とは?私が痛感した3つの役割

散らばった書類と電卓 経営・資金繰り

金融機関が経営計画書を求める理由は、表向きは「経営改善のサポート」ですが、本音は「融資したお金が回収できるかどうかの判断材料」だと私は感じました。

経営計画書には、私が当時軽視していた重要な役割が3つありました。

  1. 社内の方向性統一: 目標を明確化し、社員の認識のズレを防ぐ。
  2. 会社のビジョン共有: 社員が自分の仕事と会社の将来像を結び付けて理解する。
  3. 金融機関からの信頼獲得: 経営状況を透明化し、融資審査時の信頼を得る。

この全てを軽視したことが、全てを失う結果につながったのです。

チームミーティングで経営計画書を囲んで話し合うビジネスチーム

【実体験】私が犯した致命的な3つの失敗

倒産に至るまで、私が犯した3つの致命的な失敗をお話しします。

失敗1|根拠のない楽観的な数値で信頼を失墜 売上が前年比10%ずつ下がり続けていたにも関わらず、私は「毎年10%成長」という非現実的な数値を計画書に記載しました。一時的に数千万円の融資は引き出せましたが、結果は計画とは真逆。翌年の融資相談時、担当者から「この計画書は全く当てになりませんね」と言われ、信頼を完全に失いました。

下降グラフを指差す手とショックを受けるビジネスマンのシルエット

失敗2|計画の進捗管理を完全に放置 素晴らしい計画書で融資を獲得した後、私はその存在を忘れてしまいました。日々の経営に追われ、四半期ごとの振り返りや軌道修正を一切行わなかったのです。気がついた時には、計画と実績の乖離が取り返しのつかないレベルまで拡大していました。

失敗3|将来ビジョンの欠如が招いた破綻 毎年の売上げ規模が縮小していく中、私は目の前の問題対応に追われ、中長期的な事業ビジョンを持てませんでした。その結果、場当たり的な経営判断を重ね、会社の価値を継続的に毀損し続けました。金融機関は「この会社の経営陣は信頼できない」と判断し、追加融資を完全に拒否。資金繰りが行き詰まり、倒産に至りました。

空のオフィス、机の上の鍵とCLOSEDの看板

倒産から学んだ、金融機関が本当に求める経営計画書の本質

倒産を経験した私だからこそわかる、金融機関が本当に評価する計画書の本質をお伝えします。

金融機関は、表面的な「美しい計画書」を求めているわけではありません。彼らが見ているのは、その計画がどれだけ現実的で、経営陣がそれを実現するためにどれだけ努力しているかです。

法則1|過去の実績データに基づく「現実的な」計画 希望的観測ではなく、過去の実績トレンドを基に、少し控えめな目標設定をすることが重要です。私が倒産から学んだのは、「少し届かなかった」程度の結果になるような、現実的な計画こそが信頼を生むということでした。

法則2|短期的な赤字を許容する「戦略的」な計画 私は「赤字の計画書は悪いもの」と思い込んでいましたが、嘘の黒字計画よりも、短期的な赤字を正直に認め、2~3年後の回復シナリオを示す方が、かえって信頼されました。重要なのは「今を踏ん張れば将来は明るい」という説得力のあるストーリーです。

法則3|計画達成による「信頼の蓄積」 現実的な計画を立て、それを確実に達成(または上振れ)させることで、金融機関からの信頼は蓄積されます。月次で実績をチェックし、積極的に状況を報告する。この継続的な努力が、追加融資を実現する最大の鍵だと痛感しました。

business handshake success growth chart" / "partnership agreement finance"

専門家活用の重要性|私の最大の後悔

私の最大の後悔は、適切な専門家を早期に活用しなかったことです。経営計画書の作成を独学で行い、金融機関の求める水準を理解していませんでした。

  • コンサルタントを入れなかった代償:
    • 金融機関の求める水準を理解していなかった。
    • 第三者の視点での客観的なレビューを受けられなかった。
  • 活用すべき専門家や公的支援制度:
    • 中小企業診断士: 経営全般の専門知識で計画策定をサポート。
    • 税理士: 財務面の専門知識で正確な分析と予測をサポート。
    • 商工会議所等: 経営改善計画書の作成支援や専門家派遣制度を利用できる。

私から言えるのは、一人で悩むのではなく、まだ資金に余裕があるうちに専門家に相談するべきだということです。

 コンサルタントがクライアントにアドバイスしている相談風景

まとめ|同じ過ちを繰り返さないために

私は製造業で年商6億円の会社を経営していましたが、その経験から経営計画書は「希望」ではなく「実現可能性をベースにした戦略」であると学びました。

計画書を作るのは誰でもできます。しかし、それを達成する努力がなければ、ただの紙切れに過ぎません。

今、資金繰りに困っている経営者の方がいらっしゃるなら、私と同じ過ちを犯さないよう、現実的で誠実な経営計画書の作成に真剣に取り組んでください。そして、一人で悩まず、専門家の支援を積極的に活用してください。

この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

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