会社が倒産した時、社長の心は地獄か?

破産のストレス 経営者のメンタル 破産・倒産手続き

会社が破産した時、社長の心境はどうなるのか? 私の経験をもとに、リアルな葛藤をお話しします。
これはあくまで私の主観的な話なので、すべての人に当てはまるわけではないことをご了承ください。

破産=地獄? イメージと現実

「会社が破産する」と聞くと、どんなイメージが浮かびますか? 銀行や債権者が会社や自宅に押し寄せ、電話が鳴り止まず、精神的にも物理的にも追い詰められる…そんな地獄絵図でしょうか?

私の場合、確かに携帯電話が鳴り続けたのは、営業を停止した当日と翌日くらいでした(といっても、サイレントモードで着信記録が溜まるだけでしたが)。

でも、意外とそれ以上の混乱は起きませんでした。なぜなら、事前に弁護士と綿密な準備をしていたからです。

破産のストレス 経営者のメンタル

弁護士との準備がカギ

破産を決断した後、弁護士と相談して「営業停止の日時」を決め、従業員に伝えた後、すぐに債権者にFaxで連絡しました。内容はこんな感じです:

「当社は破産申請を予定しており、弁護士が委託を受けました。今後の連絡は弁護士までお願いします。」

このFaxのおかげで、債権者からの直接の連絡はほぼなくなり、弁護士がすべての対外的な対応を引き受けてくれました。取引先も良い人ばかりで、大きなトラブルは避けられました。

債権者側も「もうこの会社に連絡しても無駄」と諦め、損失計算のフェーズに移るようです。私自身、過去にそんなFaxを受け取った経験があるので、その気持ちはよくわかります。

本当に大変だったのは「従業員への対応」

対外的な負担は少なかったものの、実は一番心が重かったのは従業員への対応でした。
破産を宣言した瞬間、社長としての権限はほぼなくなります。

私はただの「管財人のお手伝いをする無職のおじさん」にすぎませんでした。それでも、従業員からは「これからどうなるのか」「給料は?」「仕事は?」と、まるで私が全権を握っているかのように質問が殺到します。

特に多かったのは、未払い賃金や解雇予告手当、雇用保険に関する問い合わせでした。例えば、「未払いの給料はいつ支払われるのか?」「解雇予告手当はもらえるのか?」といった具体的な質問が次々と。

答えたくても、破産手続き中は管財人がすべてを管理しているので、私には正確な答えを出す術がありませんでした。ある時、従業員の代理人から直接電話がかかってきたこともありました。

私の曖昧な態度が気に入らなかったのか、かなり厳しい口調で「従業員の権利を守るために動く」と言われ、ただただ事実を伝えることしかできませんでした。その電話の後、胸が締め付けられるような無力感に襲われたのを覚えています。

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それでも、できる限り誠実に答えるしかありませんでした。中には「不誠実だ」「無責任だ」と批判する人もいて、その言葉はグサッと刺さりました。

反論したくても、確かにその通りなので言い返せない…そんな苦しさが心に重くのしかかりました。

でも、救いもあったんです。「社長も大変ですよね。体に気をつけてください」と声をかけてくれる従業員もいて、その一言がどれだけ心を軽くしてくれたか。感謝しかありません。

倒産後のメンタル、どうやって保つ?

破産後の数ヶ月は「自分は何者なんだろう」と自問自答する日々でした。無職の状態で、自己破産の手続きも進める中、経営者のメンタルにかかるダメージは半端じゃありません。

夜中に目が覚めて、将来の不安に押し潰されそうになったことも。そんな時、支えになったのは家族や友人、弁護士や管財人の気遣い、そして前向きな従業員の言葉でした。

そして苦しい時に、具体的にどうやってメンタルを保ったか? 正直、最初は自分を甘やかすことから始めました。

例えば、普段は管理していた飲食をちょっと緩めて、お腹いっぱいになるまで食べたり、知らない食堂でお昼を食べたり、夜にビールや焼酎を飲みすぎたり(笑)。

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「今だけはいいよね」って自分を許すことで、ちょっと心の余裕ができたんです。

また、病院に行くほどではなかったけど、ドラッグストアで漢方薬を買って飲むのも助かりました。

ストレスや不眠に効くって書いてあるやつ、意外と効くんですよね。私の場合は「抑肝散」って漢方を飲んで、夜のドキドキを落ち着かせてました。

もしあなたが同じ状況にいるなら、こういうちょっとした工夫でも心が軽くなるはずです。

倒産はキツいけど、あなたの価値を全部奪うわけじゃない。ゆっくりでいいから、一歩ずつ進んでみてください。

最後に

会社が破産したら、社長は地獄を見るのか? 私の答えは「地獄ではあるけれど、周囲の支えで少しだけ救われることもある」です。この経験があなたの参考にならないことを、心から願っています。

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