10年以上続いている社長の小遣い帳
2013年から、エクセルで小遣い帳をつけています。 フォーマットはほとんど変えていません。今でも同じものを使っています。
「破産後に小遣い帳を始めた」という話ではなく、 気づけば10年以上続いていただけ、という方が近いかもしれません。
正確に言うと、 年に1回か2回くらいは、予算に収まる月もあります。 ただ、それ以外はだいたい赤字です。
毎月どこかがオーバーして、 入力が終わるたびに「ああ、またか」と思う。 小遣い帳というより、反省文に近いものでした。
予算を半分にしても、変わらなかったこと
2017年4月、会社の業績が悪くなり、 自分の給料も減らしました。 それに合わせて、小遣いも10万円から5万円へ、半分に削減しました。
「これで心機一転、今度こそ予算内に収めよう」 そう思っていました。
でも、結果は同じでした。
10万円の時も、だいたい1割か2割オーバー。 5万円にした後も、やっぱり1割か2割オーバー。
金額を半分にしたんだから、オーバーするのは当然といえば当然です。 でも、オーバーする”割合”は全く変わらなかった。
今振り返れば、 当時の主な原因は外食と飲み会でした。 「最低限の付き合い」のつもりで、 削れるところなんてないと思っていました。
でも本当は、削れたのかもしれない。
今も同じです。 破産後の限られた収入の中で赤字になると、 「もう削れるところなんてない」と思う。
でも、昔もそう思っていました。
染み付いていた「1〜2割の甘さ」
これは自分の能力の限界なのか。 それとも性格の問題なのか。
「1〜2割くらいなら…」
この甘さが、どこかに染み付いているのではないか。 予算が10万円だろうが5万円だろうが、 必ず同じ割合でオーバーする。
この一定の甘さこそが、問題なのかもしれない。
個人の交際費を1万円オーバーする甘さが、会社の数千万の赤字に繋がっていた。
正直、「何なんだろうな」と思いました。
気にしていななかった、という事実
その頃、よく頭に浮かんでいたのがこの考えです。
自分の小遣いすら赤字なのに、会社を黒字にできるわけがない。
個人の支出すらコントロールできていないのに、 会社の数字だけを見て「経営」をしているつもりになっていた。 小遣い帳をつけるたびに、その現実を突きつけられている感覚でした。
でも今振り返ると、 実はそこまで気にしていなかったのかもしれません。
入力はする。 赤字は見える。 でも、深く考えない。
「次はなんとかなるだろう」 そう思いながら、毎月のシートを追加していく。
会社の決算書も、同じだったのではないか。 数字は出る、見てはいる、でも本気で向き合っていない。
小遣い帳をつけていても、 気にしていなければ意味がない。
それは会社の数字も同じでした。
そして、会社の経営にも、 あの「1〜2割の甘さ」が染み付いていたのかもしれない。
今も続いている社長の小遣い帳
それでも、小遣い帳をやめることはありませんでした。 黒字にはならないし、改善もしていない。 でも、何にお金を使ったかだけは、すべて残っています。
破産後の今も、同じエクセルファイルに毎月新しいシートを足して使っています。 相変わらず赤字の月もあります。
今は年金の繰上げ受給とアルバイト、そして貯金の切り崩しで生活しています。 早く安定した収入が欲しい。 そう切実に思いながら、毎月の数字を入力しています。
あの頃との違いは、 数字に対する切実さかもしれません。
「小遣い帳をつけたから立て直せた」 そんな話ではありません。
ただ、あの頃の数字を見返すと、 なぜ会社の経営がうまくいかなかったのかは、 不思議と説明できる気がするのです。


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