【体験談】中小企業診断士への相談が失敗した理由|正しい選び方

経営は時間との戦い 倒産前の経営・資金繰り

「中小企業診断士に相談したけど、なんだかしっくりこなかった……」

経営者であれば、そんな経験をしたのは私だけではないと思います。

私も過去、会社の存続が危ぶまれる中で、公的な支援を求めました。しかし、その時、コンサルタント選びを「相手が悪かった」で済ませてしまっていたら、後の致命的な時間のロスを防げなかったでしょう。

この記事では、私が中小企業診断士との相談で失敗した体験を、元製造業社長としての視点で客観的に振り返ります。

  • なぜ、切羽詰まった状況で、有効な支援を引き出せなかったのか
  • どこを見極め、どう準備すればよかったのか
  • 公的支援機関を「使いこなす」具体的な方法

を、自社の倒産経験を教訓に整理し直します。

今後、コンサルタントを検討している方、特に時間的猶予がない中小企業の経営者の方に、遠回りしないための具体的なヒントとなれば幸いです。


【注意事項と著者情報】

本記事は、筆者(製造業元社長)の個人的な体験に基づく感想・意見であり、すべての中小企業診断士やコンサルタントに当てはまるものではありません。

経営判断に関する重要な決定は、必ず複数の専門家にご相談ください。しかし、本記事で述べる教訓は、私が15期連続赤字を経験し、最終的に破産に至った(詳細はこちら)実体験から得たものです。


管理畑の診断士に相談:分析はすごいが、私の「命」は救えなかった

分析資料を提示する中小企業診断士と困惑する経営者

私が相談したのは、公的支援機関から派遣された年配の中小企業診断士Sさんでした。

Sさんは管理部門出身で、数字を分析する力は確かでした。私の会社の財務データを丁寧に読み取り、在庫回転率や粗利率の変化など、詳細な資料を面談のたびに作成してくれました。

しかし、その先の「事業の構造的課題の抽出」や「具体的な改善策の提示」にはなかなか進まず、面談のたびに分析結果の確認ばかりが続くという印象でした。

焦点がズレたまま進む議論

たとえば、Sさんから「在庫が多すぎます」と指摘されたとき、たしかにキャッシュフロー的には問題があるのは事実です。

ですが、当時の私が本当に悩んでいたのは、15期続く「営業赤字」というもっと根本的な問題であり、在庫はその赤字構造の結果の一部にすぎませんでした。

私が求めていたのは、「じゃあ、具体的に何をどう変えれば赤字は黒字に改善されるのか?」という、営業戦略や現場のオペレーションに踏み込んだ提案です。

しかし、そこにはなかなか踏み込んでもらえず、面談の最終日には、逆にSさんから「何か売上が上がる良い方法はありませんか?」と聞かれ、拍子抜けしてしまいました。


うまくいかなかった3つの理由と「時間のロス」という教訓

コンサル相談がうまくいかなかった3つの原因を示す図解

今思えば、この相談がうまくいかなかった理由は以下の3つです。

1. 相手のスキルと自社の課題が致命的にマッチしていなかった

Sさんは「管理・分析」には強かったものの、「現場の改善」や「営業戦略の立案」には明るくなかった。

こちらは営業赤字という”売上と費用構造の抜本的な見直し“という生存に関わる課題を求めていたため、そもそもスキルの方向性が根本的にずれていたのです。

2. 自分の課題を明確に伝えられていなかった

赤字で困っているとは伝えましたが、「この部分を見てほしい」という論点設定が甘く、話の焦点が散漫になりました。

特に、「今期は在庫を減らしてきているので、課題はそこじゃない」という論点を初期に共有できていれば、議論はもっと深まったはずです。「問題を一発で見抜いてくれるだろう」という受け身の姿勢が、この失敗を招きました。

3. 「診断士」という肩書に過度な期待をしていた

私は「診断士」という公的な肩書に期待しすぎ、「救世主」のように捉えていました。

しかし、コンサルタントはあくまで「外部の伴走者」。最終的な主導権を経営者である自分が握り、的確な依頼と軌道修正を行わなければ、的確な支援は引き出せないのです。

そして、この「合わない相手との時間」は、長期赤字の企業にとっては致命的なコストとなります。私たちの会社のように、資金繰りの問題で時間がない状態では、この時間のロスこそが最大の失敗でした。


これからコンサルを受ける人に伝えたいこと:命運を分ける準備

コンサルタントをうまく活用するための準備をする経営者

この失敗を経て、特に「本当に困っている」経営者の方に、私が伝えたいことは以下の3点です。

1. スキルマッチングは命綱と心得よ(公的機関活用術)

診断士にも、必ず得意・不得意があります。私の失敗は、このマッチングを怠ったことです。

商工会議所や中小企業振興課などの公的機関でコンサルタントを紹介してもらう場合、向こうの都合で「空いている人」を紹介されるケースもあります。

あなたの会社が危うい状態であれば、マッチしない相手との面談は時間の無駄(=命取り)になります。

具体的な対策:
担当者に遠慮せず、「登録している中小企業診断士さんを最低2〜3名、プロフィール付きで紹介してほしい」と依頼しましょう。経歴、得意分野、過去の支援実績を比較し、「うちの課題に強そうか?」を必ず見極めてください。

2. 論点を明確にし、「何を答えてほしいか」を事前に整理する

「赤字で困っている」だけでは、相手はどこから手をつけていいか分かりません。

  • 「今抱える最も深刻な課題は何か」
  • 「この点について、どんな形式(例:具体的な行動リスト、財務改善の優先順位など)でアドバイスがほしいか」

と論点を事前に整理しましょう。そうすれば、相手の理解も早く、相談の密度がぐっと上がります。

3. 受け身ではなく、自分が主役になる

「答えをもらう」という姿勢では、良いコンサルタントでも力を発揮できません。

「一緒に考えてもらう」「自分の考えを客観的に検証してもらう」という姿勢があるかどうかで、得られる成果はまったく違います。


まとめ:相談の成否は、あなたの「準備」と「主体性」次第

診断士が悪いのではありません。使い方と相性を間違え、時間を浪費した私に原因があったのだと痛感しています。

失敗したからこそ、次はもっと上手に活用できる——。

あなたの相談が、より実りあるものになり、貴重な時間を無駄にしないよう心から祈っています。

さいごに

コンサルタント選びの失敗は、私の会社が破産に至る過程の一つでした。15期連続赤字という異常事態の中で、経営者として何を見誤り、どんな判断をしてきたのか。その全記録を財務データとともに公開しています。

同じ苦境に立つ経営者の方に、一つの「反面教師」として読んでいただければ幸いです。

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※本記事の内容は筆者の個人的な経験と見解に基づくものです。経営判断に関する重要な決定については、必要に応じて専門家にご相談ください。


資金繰りの選択肢を知っておくことの大切さ

経営の現場で資金繰りに悩んだ経験から、改めて思うのは「もっと早く選択肢を知っておけば」ということです。

私は当時、ファクタリングという仕組みをよく知らず、結果的にクレジットカードのキャッシングに頼ってしまいました。

もしその時に今の知識があれば、違う選択をしていたかもしれません。

もちろん、ファクタリングが万能の解決策ではありませんし、手数料も決して安くありません。しかし「選択肢として知っておく」ことは重要だと思います。

同じように資金繰りで悩む経営者の方に向けて、私が後から調べた情報をまとめた記事があります:

🚫 審査に落ちた方向けの記事
👉 ファクタリング審査に落ちる理由とは?他社で断られた方も相談できる5社を紹介
審査に落ちる理由と、「他社で断られた方も相談可能」と明記している5社の情報をまとめています。

👤 個人事業主・フリーランス向けの記事
👉 個人事業主・フリーランスにおすすめのファクタリング5社比較
少額案件に対応している5社の比較情報。1万円から使える会社も紹介しています。

📊 法人・中小企業向けファクタリング比較記事
👉 元経営者が選ぶファクタリング7社比較|資金繰りで悩んだ私が調べた情報まとめ
元経営者が後から調べた7社の比較情報。手数料、審査期間、リスクなどを整理しています。

⚠️ これらの記事も専門家の監修は受けていません。利用を検討される場合は、必ず税理士・会計士等の専門家にご相談ください。

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