【重要な注意事項】
この記事は、製造業(従業員約30名規模)の法人破産という特定のケースにおける、一個人の心境や体験を記録したものです。この体験が、他の業種・規模・地域にそのまま当てはまるわけではありません。具体的な手続きや対応については、必ず弁護士・税理士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。また、精神的な不調を感じる場合は、カウンセラーや医療機関への相談をお勧めします。
「会社が倒産したら、社長の心境はどう変わるの?」
この疑問について、私自身が体験した心の変化と、その時期をどう乗り越えたかを率直にお話しします。
私は22年間、心血を注いで製造業の会社を経営し、倒産時には約30名の従業員を抱えていました。倒産を決意し、契約していたコンサルタントに相談したのはその翌日。それからわずか2日後には弁護士に依頼し、営業終了まで2週間、そして破産申立てまで3週間という猛スピードで全てが動きました。
この記事は、申立てから約1ヶ月半が経過した時点の、私の正直な記録です。社長であった時代からずっと抱えていた孤独感が、全てを失った今、どう変化したのか。同じような状況にある方の心の支えに、少しでもなれば幸いです。
想像と現実のギャップ:「のんびりできる」は幻想だった

「弁護士と管財人にお任せで、もう社長はやることないでしょ?」
私も最初はそう思っていました。この甘い考えが完全に間違いだったと気づくまでに、そう時間はかかりませんでした。
専門家から大量の作業を求められる現実
倒産を決意してから約1ヶ月間、そしてこの記事を書いている今も、弁護士や社会保険労務士から大量の資料作成を求められ続けています。経理業務を自分で行っていた私にとって、これらすべてが私の仕事になりました。特に、従業員30名分の過去の記録を正確に整理する作業は膨大です。朝から晩まで、数字と責任と向き合う日々が始まったのです。
※具体的にどんな作業が必要かは、会社の状況や専門家の方針によって大きく異なります。詳しくは弁護士等にご相談ください。
「自分の会社への潜入」という皮肉な現実

作業に必要な資料が会社に残されていることも多く、頻繁に会社へ足を運ぶ必要がありました。しかし、もう私は「部外者」です。
昼間は人目を避け、夕方以降にこっそり入る。特に避けるべきは、会社の状況を探りに来る業者の方々や、情報を嗅ぎつけようとするマスコミ関係者でした。
- カーテンを閉め、照明を最小限にして作業
- 自分の車で行くと「社長がいる」とバレるため細心の注意
22年間、心血を注いだ会社に、世間体や好奇心から逃れるように泥棒のように忍び込む—この現実は想像以上に辛いものでした。
一番辛かった心境の変化:立場を失った瞬間
最後の賃金計算という現実
約30名の従業員の離職票作成と最後の賃金計算は、精神的に最もキツい作業でした。「これで最後」という現実を突きつけられながら、一人ひとりの数字を正確に計算する。彼らの生活がかかっているため、22年間社長として負ってきた責任を最後まで数字として全うするしかありませんでした。
形式的な「社長」と実質的な権限の消失
「私物を取りに来たい」という元従業員からの連絡。会社の備品について「どうせ捨てるなら持って帰っていいですか?」と聞かれても、もう私に許可する権限はありません。
それでも「社長〜?」と呼ばれる虚しさ。形式的には社長でも、実質的な権限は何もない状態でした。そして何よりも辛かったのは、社長である時代からずっと感じていた孤独感が、すべてを終えてさらに深まっていくのを感じたことです。誰ともこの重さを分かち合えない。この絶望的な感覚が、私を最も苦しめました。
※こうした心境の変化は個人差があります。精神的な不調を感じる場合は、専門のカウンセラーや医療機関にご相談することをお勧めします。
図書館で見つけた「再起のヒント」とブログへの想い
この時期は本当に精神的にボロボロでした。申立てから1ヶ月半が経っても、夜中に目が覚めて手続きのことを考えると眠れない、一日中不安が付きまとう日々です。
心の避難場所と再起のヒント

精神的なバランスを保つため、よく図書館に足を運びました。家にいると手続きのことばかり考えてしまうし、外に出ても人目が気になる。図書館は、そんな私にとって唯一の避難場所でした。
そこで私は、宗教書や哲学書を読み、少しでも心を落ち着かせようとしました。そして、モチベーションを上げるための本を読み漁る中で、一つの小さな光を見つけました。
本を通して先人たちの知恵に触れ、「自分だけが特別に辛い思いをしているわけではない」と思えるようになったこと。そして、「この状況を具体的に伝えることで、誰かの役に立てるのではないか」という想いです。
これが、このブログを書こうと思った再起の小さなきっかけとなりました。
同じ道を歩む人へ:心境の整理について
正直に言うと、今もゴールは見えません。気持ちが折れそうになる瞬間は日常茶飯事です。
でも、目の前のことを一つずつ片付けることで、ほんの少しずつでも前に進んでいる実感があります。「今はキツくても、今日できることを考えてみるしかない」これが、破産手続きの真っ只中にいる私から、同じような状況にある人への正直な心境です。
心の支えを見つけることの大切さ
私にとっては図書館とブログを書くという行為でしたが、人それぞれ違う場所や方法があると思います。
- 信頼できる人との対話
- 専門カウンセラーとの相談
- 趣味や読書などの時間
- 軽い運動や散歩
※【重要】 深刻な精神的不調を感じる場合は、我慢せず専門機関にご相談ください。下記のような公的な窓口を利用することも検討してください。
自分にも言い聞かせながら、一歩ずつ。それしかありません。
再度のお願い:
この記事は、製造業の元社長(従業員約30名)の特定のケースにおける心境や体験を記録したものです。破産手続きの具体的な内容や法的事項については、必ず弁護士・税理士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。また、精神的な不調を感じる場合は、カウンセラーや医療機関への相談をお勧めします。状況は人それぞれ大きく異なることをご理解ください。
新しいスタートに、栄養面からのサポートを
人生の新しいステージでは、生活習慣を見直す良い機会でもあります。オートファジーは、ポリフェノールやアスタキサンチンなど話題の成分を配合したサプリメント。赤ワイン由来成分やお米由来エキスなど、食事では摂取しにくい栄養素を手軽に補えます。新生活の栄養管理の一環として、検討してみてはいかがでしょうか。
※個人の感想です。効果には個人差があります。持病をお持ちの方は医師にご相談ください。
コメント