【ファクタリング】審査なし即日は闇金?|元経営者が伝える危険の見抜き方

倒産前の経営・資金繰り

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この記事を書いた人:こいで のぼる

戦前創業の製造業3代目として、23年間経営に携わる。年商18億円から3億円への転落を経験し、2025年に自己破産を決断。資金繰りの苦しさ、銀行との交渉、そして倒産という選択を身をもって経験した元経営者として、「同じ苦しみを抱える経営者に、正しい情報を届けたい」という思いで本記事を執筆。


「審査なし・即日100%承認」

資金繰りに追われている時、この言葉は甘い誘惑に見えます。

でも、これは闇金の常套句です。

ファクタリングを装った闇金(偽装ファクタリング)は実在します。一度手を出せば、法外な手数料と暴力的な取り立てが待っています。

23年間経営し、最終的に破産を決断した私だからこそ言えます。

闇金に手を出すくらいなら、破産した方がマシです。

この記事では、

  • 闇金と正規業者の見分け方
  • 偽装ファクタリングの手口
  • もし騙されてしまった時の対処法

を、最優先で解説します。

その上で、

  • 正規のファクタリングを使うべき状況
  • 使うなら単発で(自転車操業は禁物)
  • その間に進めるべき経営改善

についても書きます。

まずは、闇金を避けることが最優先です。


偽装ファクタリング(闇金)とは?

「ファクタリング」という名前でも、実態は闇金

ファクタリングは本来、「売掛金(将来入ってくるお金)を売却して、今現金化する」という仕組みです。

しかし、以下のような契約は、「ファクタリング」ではなく「違法な貸付(闇金)」です。

❌ 契約書が「金銭消費貸借契約」になっている
❌ 償還請求権あり(売掛先が払わなかったら、あなたが払う義務)
❌ 手数料が30%を超える
❌ 個人保証や担保を要求される

特に危険:給料ファクタリング

「給料ファクタリング」という名前で、サラリーマンの給料を前借りさせる業者がいます。

これは2020年の最高裁判決で「貸付(闇金)」と明確に判断されています。

絶対に手を出さないでください。


偽装ファクタリング(闇金)を見抜くチェックリスト

焦っている時ほど、冷静にチェックしてください。

以下の項目を契約前に必ず確認してください。

確認項目安全な会社の特徴危険な兆候(闇金の疑い)
契約の種類売買契約・債権譲渡契約金銭消費貸借契約
償還請求権なし(ノンリコース)あり(買い戻し義務)
手数料1%〜20%程度30%を超える
審査内容売掛先の信用力を重視「審査なし」「誰でも100%」
担保・保証人原則として不要代表者の個人保証や担保を要求
会社情報所在地・代表者名が明確住所不明・携帯のみ
契約場所事務所またはオンライン喫茶店・ファミレス

1つでも「危険な兆候」に当てはまったら、その業者は使わないでください。

※正規の貸金業登録があるかは、金融庁の『 金融庁 登録貸金業者情報検索サービス』で確認できます

「償還請求権(買い戻し)」の有無を確認すべき理由

偽装ファクタリングを見分ける最大のポイントは「償還請求権(しょうかんせいきゅうけん)」です。

償還請求権とは、売掛先が倒産して代金が回収できなかった場合に、ファクタリング会社が利用者に「代わりに支払え」と請求できる権利のことです。

正規のファクタリングはこの権利を放棄する(ノンリコース)契約です。もし「売掛先が払わなかったらあなたが払ってください」という条項があれば、それは実質的な「借金」であり、貸金業登録のない業者が行えば違法となります。


「審査なし・即日100%」を謳うファクタリングが危険な理由

なぜ審査が必要なのか?

正規のファクタリング会社は、「売掛金が確実に回収できるか」を審査します。

なぜなら、売掛先が倒産したら、ファクタリング会社がそのリスクを負うからです。

審査をしない業者の正体

「審査なし・誰でも100%承認」を謳う業者は、最初から「売掛金を回収する気がない」のです。

なぜなら、「売掛先が払わなかったら、あなたが払う」という契約(償還請求権あり)になっているからです。

これは実質的に「借金」であり、貸金業登録のない業者が行えば違法です。

リスクの正体

審査をせずに現金を渡す業者は、回収できなくなった時に、

  • 暴力的な取り立て
  • 法外な遅延損害金
  • 会社や自宅への嫌がらせ

を行う可能性が高いです。

これが、闇金の手口です。


もし闇金と契約してしまったら

万が一、「これって闇金かも?」と思う業者と契約してしまった、あるいは法外な取り立てを受けている場合は、一人で抱え込まずに、すぐに専門機関へ相談してください。

相談先

1. 金融庁の相談窓口

違法な金融業者に関する情報提供を受け付けています。
金融庁 金融サービス利用者相談室

参考:金融庁「ファクタリングに関する注意喚起」
金融庁公式サイト

2. 弁護士・司法書士(闇金対応専門)

闇金対応に強い専門家に相談することで、支払いの停止や交渉を任せられます。

3. 警察(#9110)

脅迫的な取り立てがある場合は、迷わず警察へ通報してください。

重要:闇金への支払いは「法的に返済義務なし」

闇金業者との契約は「違法」であり、法的には返済する義務がありません(最高裁判例あり)。

「一度払ったら終わり」と思うかもしれませんが、闇金は「払える客」と判断すると、さらに要求がエスカレートします。

だから、専門家に相談して、毅然と対応してください。


ファクタリングを使うなら、こんなとこから選んでください

ここまで、闇金の危険性を書いてきました。

「じゃあ、どこなら安全なのか?」

その疑問に、先にお答えします。

ファクタリングを「臨時の資金調達手段」として使うなら、以下の基準で会社を選んでください。

選ぶべき会社の条件

✅ 手数料が明確(1〜20%以内)
✅ 契約書が「債権売買契約」
✅ 償還請求権なし(ノンリコース)
✅ 会社情報が明確
✅ 「審査なし・100%承認」などの怪しい文言がない

私自身は現在ファクタリングを利用していませんが、「どうしても使うなら」という前提で、条件面から冷静に選別した結果、以下の会社が候補に残りました。

状況別おすすめファクタリング会社 比較表

あなたの状況推奨サービス手数料入金速度対象
法人・手数料を抑えたいQuQuMo online1%〜14.8%最短2時間法人・建設業
法人・今日中に必要No.1 即日資金調達要見積最短即日法人・建設業
個人事業主・安定性重視ラボル10%最短即日個人事業主・フリーランス
個人事業主・超緊急ペイトナー10%最短10分個人事業主・フリーランス
建設業特化ゼロファクタリング要見積要確認建設業

それぞれの詳細を見ていきましょう。


QuQuMo online

手数料:1%〜14.8%(売掛先の信用力による)
入金速度:最短2時間
特徴:オンライン完結

実際の負担を計算してみましょう

100万円を手数料10%で調達した場合

  • 手元に残る:90万円
  • 年利換算:120%

こんな時に使ってください

  • 緊急で資金が必要だが、できるだけ手数料を抑えたい
  • オンラインで完結させたい

注意点

「手数料1%〜」とありますが、これは審査に通った優良案件の場合です。実際には8〜12%程度になることが多いです。必ず見積を取ってから判断してください。

【無料見積はこちら】
※見積だけなら無料です。契約前に手数料の内訳を必ず確認してください。


No.1 即日資金調達

手数料:要見積
入金速度:最短即日
特徴:スピード重視

こんな時に使ってください

  • 今日中、明日中に現金が必要

注意点

手数料が明示されていないため、見積を複数社と比較してください。

【無料相談はこちら】


ラボル(個人事業主・フリーランス向け)

手数料:10%
入金速度:最短即日
対象:個人事業主・フリーランス
特徴:1万円の少額から対応可能

こんな時に使ってください

  • 個人事業主で、法人向けファクタリングが使えない

注意点

手数料10%でも年利120%相当です。繰り返し利用すると資金繰りが悪化します。

【会員登録はこちら】


ペイトナー(個人事業主・フリーランス向け)

手数料:10%
入金速度:最短10分
対象:個人事業主・フリーランス
特徴:圧倒的なスピード

こんな時に使ってください

  • 今日の午後に支払いがある、など超緊急時

【ユーザー登録はこちら】


ゼロファクタリング(建設業向け)

手数料:要見積
入金速度:要確認
対象:建設業
特徴:建設業特化

こんな時に使ってください

  • 建設業で、業界特有の資金繰りに対応してほしい

【相談申込はこちら】


ただし、これらの会社を紹介したからといって、「100%安全」と保証するものではありません。

なぜなら、正規のファクタリングでも、手数料は決して安くないからです。

次のセクションで、その現実をお伝えします。


正規のファクタリングでも手数料は高い

ファクタリング手数料の年利換算

先ほど紹介した会社を含め、正規のファクタリングでも手数料は決して安くありません。

手数料調達額手元に残る額実際の負担年利換算(30日)
8%100万円92万円8万円96%
10%100万円90万円10万円120%
12%100万円88万円12万円144%

ちなみに、

  • 消費者金融の上限金利:年18%
  • 銀行の事業融資:年2〜5%程度

ファクタリングは「貸付」ではないため利息制限法の対象外ですが、実質的には超高金利であることに変わりはありません。

※年利換算は比較のための目安です。ファクタリング自体は貸付ではないため、利息制限法の対象外となります。

もし毎月繰り返したら?

手数料1ヶ月目2ヶ月目3ヶ月目6ヶ月後の累計負担
8%8万円8万円8万円48万円
10%10万円10万円10万円60万円
12%12万円12万円12万円72万円

100万円の売掛金を半年間繰り返しファクタリングすると、手数料だけで50万円〜70万円が消えます。

これが「自転車操業」の恐ろしさです。

「合法」だが「良心的」ではない

「手数料8%なら安い方だ」

そう思うかもしれません。

でも、年利96%です。銀行融資の年2〜5%と比べれば、約20倍〜50倍の負担です。

なぜこんなに高いのか?

ファクタリング会社にもリスクがあります。

  • 売掛先が倒産したら、代金を回収できない
  • 審査コスト、事務コストがかかる
  • そもそも資金繰りに困っている会社が相手なので、リスクが高い

だから手数料が高い。

これは理解できます。

でも、だからといって、「毎月使っても大丈夫」ということにはなりません。


ファクタリングは「単発利用」が鉄則

ファクタリングで会社は再生しない

まず、最も重要なことを言います。

ファクタリングで会社が再生することはありません。

なぜなら、ファクタリングは「将来入ってくるはずのお金を、今前借りしているだけ」だからです。

今月来月
売掛金100万を92万で前借り売掛金が入ってこない(すでに売却済み)
手元に92万入るまた100万足りない…

手数料8万円分、確実に資金が減っています

これを毎月繰り返せば、いずれ手数料だけで経営が回らなくなります。

じゃあ、何のために使うのか?

ファクタリングは「時間を買う道具」です。

  • 今月の支払いを乗り切る
  • その間に経営改善を進める
  • 数ヶ月後には使わなくても回るようにする

これが、ファクタリングの正しい使い方です。

「今月を凌げば、来月はなんとかなる」

この「なんとかなる」の具体的な計画がないまま使うと、ただの自転車操業になります。

経営者として「その場を凌ぐ」ことの重要性

経営者なら分かると思います。

「あと1週間あれば、大口の入金がある」
「今月さえ乗り切れば、来月は楽になる」
「従業員の給料だけは絶対に遅らせられない」

こういう状況は、誰にでもあります。

私もそうでした。

だから、「ファクタリングを使うな」とは言いません。

でも、「使うなら単発で。そしてその間に手を打て」と言いたいです。


ファクタリングを使うべき状況・避けるべき状況

✅ 使うべき状況

  • 一時的な資金ショート(大口入金が数日後にある)
  • 売掛金の入金待ちで支払いが間に合わない
  • 銀行融資が間に合わない緊急時
  • 手数料を払っても黒字を維持できる

❌ 避けるべき状況

  • 毎月繰り返し利用しないと回らない(自転車操業化)
  • 手数料を払うと赤字になる
  • 正規業者の審査にも通らない
  • 売掛金が架空または回収できない可能性が高い

この状況なら、法的整理(倒産・破産)を検討すべきタイミングです


契約前に必ず確認すべきこと

上記で紹介した会社、あるいは他のファクタリング会社を検討する場合、契約前に以下を必ず確認してください。

□ 契約書が「債権売買契約」になっているか
□ 償還請求権の有無(「ノンリコース」と明記されているか)
□ 手数料の内訳(手数料以外の費用が隠れていないか)
□ 入金スケジュール(「最短即日」は本当か)
□ 取り立て方法(もし売掛先が倒産したらどうなるか)

不安なら、契約書を弁護士に見せてから判断してください。数万円の相談料をケチって、数百万円を失うのは本末転倒です。


ファクタリングを使っている間にやるべきこと

ファクタリングで時間を稼いでいる間に、以下のいずれかを進めてください。

改善① 売掛金の回収サイト短縮

取引先に「60日後払い」を「30日後払い」に交渉する。これだけで、資金繰りは劇的に改善します。

「そんなこと言ったら、取引先に嫌われる」

その気持ちは分かります。でも、今のままではいずれ倒産します。倒産すれば、取引先にもっと迷惑をかけます。

改善② 不採算事業の整理

売上は減りますが、キャッシュフローは改善します。

「売上を捨てるなんて…」

その気持ちも分かります。でも、赤字の仕事をいくら積み上げても、会社は潰れます。

改善③ 固定費の徹底削減

家賃、人件費、広告費。聖域を作らず、全て見直してください。

「従業員を切るなんて…」

その気持ちも分かります。でも、会社が潰れれば、全員が職を失います。

改善④ 銀行との関係構築

ファクタリングに頼らず、銀行から低金利で借りられる関係を作ります。

  • 決算書を毎期提出
  • 資金繰り表を作成して共有
  • 小さな融資を確実に返済する実績を積む

これが、ファクタリングを卒業する最短ルートです。


元経営者からのアドバイス

23年間経営し、最終的に破産を決断した私だからこそ伝えたいことがあります。

「あと数百万円あれば今月を乗り切れる」という一心で、条件の怪しいファクタリングに手を出してしまう気持ちは痛いほどわかります。

闇金から調達した資金で会社が再生することはありません

法外な手数料は経営をさらに圧迫し、本来なら守れたはずの「破産後の生活資金」や「再起のためのエネルギー」まで奪ってしまいます。

もし、正規のファクタリング審査にも通らず、どこからも借りられない状況なら、それは「資金調達」ではなく「法的整理(倒産・破産)」を検討すべきシグナルかもしれません。

それでも改善が間に合わなければ

ファクタリングで時間を稼ぎ、経営改善を進めても、それでも間に合わないこともあります。

私がそうでした。

その時は、法的整理(倒産・破産)を検討するタイミングです。

これは「逃げ」ではありません。「次の一歩」への準備です。

闇金に手を出して周囲に迷惑をかける前に、弁護士に相談してください。

【相談先】

私は破産を選びました。闇金に手を出さずに済んだことは、今でも正しかったと思っています。


まとめ

最も重要なこと

闇金(偽装ファクタリング)には絶対に手を出さないでください。

以下に当てはまる業者は、闇金です。

  • 契約書が「金銭消費貸借契約」
  • 償還請求権あり
  • 手数料30%超
  • 「審査なし・100%承認」

正規のファクタリングの使い方

✅ 単発で使う(毎月は使わない)
✅ その間に経営改善を進める
✅ ファクタリングを卒業する計画を立てる

最後に

この記事を読んでいるあなたは、おそらく今、とても苦しい状況にあると思います。

でも、闇金に手を出す前に、一度立ち止まってください。

正しい選択をすれば、必ず次の道は開けます。


この記事が、あなたの判断材料になれば幸いです。


免責事項

本記事の情報は執筆時点(2025年12月)のものであり、各ファクタリング会社のサービス内容や手数料は変更される可能性があります。

最終的な契約判断は、必ず契約書の内容を確認の上、ご自身の責任で行ってください。

法的な相談が必要な場合は、弁護士・司法書士などの専門家へご相談ください。


資金繰りの選択肢を知っておくことの大切さ

経営の現場で資金繰りに悩んだ経験から、改めて思うのは「もっと早く選択肢を知っておけば」ということです。

私は当時、ファクタリングという仕組みをよく知らず、結果的にクレジットカードのキャッシングに頼ってしまいました。

もしその時に今の知識があれば、違う選択をしていたかもしれません。

もちろん、ファクタリングが万能の解決策ではありませんし、手数料も決して安くありません。しかし「選択肢として知っておく」ことは重要だと思います。

同じように資金繰りで悩む経営者の方に向けて、私が後から調べた情報をまとめた記事があります:

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⚠️ これらの記事も専門家の監修は受けていません。利用を検討される場合は、必ず税理士・会計士等の専門家にご相談ください。

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